2012年5月25日金曜日

森博嗣「すべてがFになる」


森博嗣の作品で言うと「すべてがFになる」と「スカイ・クロラ」が大好きです。
どちらもなんといっても装丁がいいですね。
あと題名がすき。「すべてがFになる」の「THE PERFECT INSIDER」という英題とか、 The Sky Crawlersを「スカイ・クロラ」という題名にしちゃうセンスとか。
そう、ぼくは森博嗣のセンスが大好きなんですよね。

というわけで、「すべてがFになる」。


あらすじ
犀川研究室の旅行で、愛知県にある妃真加島(ひまかじま・架空)に向かった犀川創平と研究室の面々。犀川の恩師の娘である西之園萌絵も研究室の正式なメンバーではないが参加していた。妃真加島にはその所有者である真賀田家が設立した真賀田研究所があり、実は萌絵は研究所と多少の関わりがあったのだ。
真賀田研究所には優秀な研究者が集い、(世間の常識からは少し外れているが)彼らなりの論理・生活形態とそれを許容する環境の下で精力的に研究を進めている。その頂点に君臨するのが、真賀田四季博士。彼女は現存する最高の天才で、名実ともに研究所の活動の中心人物であった。そしてまた彼女は過去犯した殺人によっても有名人物であり、研究所の一画に隔離されている存在でもあった。
萌絵の提案で研究所を訪れた犀川と萌絵の前に、不可思議な死体が姿を現す。更に続いて起こる殺人事件。2人は研究所で起きた事件の謎にとらわれていく。



孤島での密室殺人(しかもバラバラ死体!)というぞくぞくしちゃう本格ミステリです。
突っ込みどころはないわけではありませんが、トリックは派手で印象的ですし、
この作品をはじめて読んだ時に「おおっ、なんてすごい作家が現れたんだ」と思いました。

唯一の欠点は……残念ながら、この作品がシリーズで圧倒的に面白すぎた、ということ。
なんだか「三毛猫ホームズの推理」のおもしろさと、その後の三毛猫ホームズシリーズの2作目以降の惰性感に似て非なるというか、キャラクタと軽いパズルでもたせましたよ感が残念でした。

かろうじて最初のシリーズ10作と短編集は読破しましたが、その次のVシリーズは1作目でリタイア。


「そして、二人だけになった」もよかったんですけどね。
久々に読んだ「スカイ・クロラ」もかなりよかったんですけどね。
これは先に映画版をみた。

現物がまた高級感と清涼感があって、
シリーズを本棚に飾っておくだけでなんかおしゃれです。

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